学部 「精神遅滞教育学」(00年度) 講義担当者:真城
各グラフの数値は「人数」を表します(N=43)
(原文そのまま記載) |
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・授業の形式に関するもの
模擬授業を組み込んだことで、講義だけに終わらず、実際に授業の組立などを学生たち自らが考える余裕ができ、理解しやすくなったと思う 障害理解教育はどのようにすればよいのかが具体的に教授してもらえたのでよかった。もっと障害理解教育について学びたいと思った 模擬授業を行うところがよかった 模擬授業がよかった。伝えたい主題をうまくまとめてそれに沿って授業を進めるのはとても難しかった。でもよい経験になったし、他の班の発表も非常に参考になった 模擬授業を行った点はよかった。 自分たちが授業を作ったり、人の授業を見たりすることによって、理解がより深められてよいと思った 模擬授業という形式は、とてもよかった。大変だったけれども、いい経験になった 模擬授業ができて、楽しかった 難しかった、授業作りが。でも、ためになった 自分たちで作る授業は自分のために大きく役立ってよかった 模擬授業をすることで、自分自身がよく考えることができたので役立つ授業だった 初めは模擬授業に対して少し抵抗があったが、授業内容を考えていくうちに「障害」を伝える難しさがすごくよくわかった とても楽しい授業で(内容が)、来年も聴こうとして、模擬授業だけでもみたいです |
実際に自分が発表をしてみることで、障害理解教育の授業の難しさや自分自身の「障害」に対する考え方や理解を自覚することができるはずです。 模擬授業の準備は、授業時間以外にかなりの時間をあてることが必要になります。 より実践的な視座から、「障害」について考えてもらう方法として、この授業は今後もこの形式でやってみようと考えています。 来年度も、聴きに来たいとのご意見。大歓迎です。是非、いらしてください。きっと、また自分でもやりたくなってうずうずするかもしれませんが(笑)聴講等の希望があれば、お申し出下さい |
・「障害理解教育」の意義に関するもの
私自身が障害理解教育をまったく受けてこなかったので、毎時毎時考えさせられました。この講義を受けていない人とも話し合ったりしてもっともっと学習する必要性を感じました。より多くの人に考えてほしいです。よい講義をありがとうございました この授業を教員になりたい人みんな受ければいいと思った。障害理解教育の難しさを知らないで教員になるのはだめだと思う |
このぐらい、「障害理解教育」の大切さ、奥の深さを感じてもらえれば、授業で取り上げてきた甲斐があるというものです
素直に嬉しく思います |
・児童文学作品について
児童文学作品を読む機会を与えて下さってありがとうございました。これからも多くの児童文学作品を読みたくなったので、少しずつ読んでいこうと思います。半年間ありがとうございました |
そうなんです。みなさんの発表の中でとりあげていたのは、それぞれの作品の一部分。是非、授業の中で出てきたものや、その他の作品をたくさん読んで下さい。
すばらしい作品がたくさんあります。 自分で読んで、そして子どもたちに、薦めて下さい。 |
・改善要望
私は中学校の免許を取得予定なので、小学生相手の授業作りは少し難しかった。中学校ではどのように障害理解教育をやるのかも知りたかった みんなでフィードバックする時間がもっととれるとなおよい 模擬授業をビデオにとったりしてほしかった。そうすれば自分の授業を客観的に見られる。 プリントを書く時間が少なかった 最後に各班の模擬授業について、それぞれ班ごとにコメントしてほしかったです テキストをもっと活用すべきだと思います ずっと思っていたのですが、もっといい授業名はないんでしょうか?もっと内容を適切に表した名前のほうが・・・ 補講期間に授業がくい込んでしまうのは少し不都合だった |
そうですね。中学生対象の障害理解教育についても、いつか取り上げてみたいと思います。
フィードバックについては、もっと十分に時間がとれないかと考えています。各班の授業についても、個別に時間がとれずに申し訳なく思います。 受講生の人数が30名程度ならば、そうした時間もとれそうなのですが。あるいは、通年の授業として設定をするか、いずれかの方法によって改善を考えてみます。 テキストは、これまでは、考え方の基礎を理解するための第1章と第2章のみを説明するにとどめています。 学期当初の講義をしている期間については、この方針を続けたいと考えていますが、模擬授業の計画や実施後のフィードバックの時間の際に活用できるように考えてみたいと思います。 ビデオで記録するというのは、昨年度は実施していました。今年は迷った上で、いったんやめることにしましたが、来年度以降については復活の方向で再検討します 授業名については・・・そうですね、どうしましょうか。この授業は「養護学校教員養成課程」の必修授業であるために、科目名の設定にはある程度の制限があります。この授業には、より専門性の高い知的障害教育の学習に入る前に、各自の「障害」に対する理解を自覚してもらう意図があります。この意味では、内容論的にも現在の名称にも意味があるといえなくもありません。 ただ、よりみなさんに内容がイメージしやすい授業科目名にする必要性は感じています。 授業の通年化、もしくは前期・後期に連続する「2つの授業」としての設定の可能性などと共に検討したいと思います。教員免許法との関連での問題をどう処理するか、頭の痛いところですが。 最後に、結果的に補講期間を利用することになり、申し訳ありません。木曜日は、毎月1回は会議が入るために、途中で切り上げなければならず、その分を補わなければならないものですから、どうかご了解下さい |
・その他の感想
前期の特殊教育学より学生が考えることができたのでよい。 時々感情的すぎる。学生に考えてほしいことをいってしまっていることもある。でも、そこがすてき。キャラクターがいいのでは?一所懸命でいつも思いが伝わってくる。あまりそういう大学の先生がいないので、よい この授業は私にとって「充実」という言葉がぴったりくる。少し、模擬授業がいそがしかったけど・・・ 班で協力的なところとそうでないところがあったようです。特定の人に負担がかかっていたりして、かわいそうでした 先生の熱心さがすごく伝わってくる授業だった ご指導いただきありがとうございました 先生、熱いですね。やっぱり。 |
「特殊教育学」は「基礎知識」の獲得に焦点をあてています。こちらは、最低限の知識について説明するだけで時間がいっぱいでした。
ど、どんなキャラクターなのでしょうか? 「充実」した実感をもちながら授業に参加してくれていたとは嬉しいですね。 特定の方にだけ負担が偏らないようにと、毎週、各班からの提出物には「各自の分担」を明記する欄を用意してたのですが・・・。とても残念です。 ただ、そうして他の人の分までがんばってくれていた方たちは、きっと早くひとりで授業を構成する力がつくに違いありません |
使用したテキスト
山口洋史・山田優一郎編:知的障害をどう伝えるか.文理閣
授業の進め方
まず、テキストを使用しながら6回にわたって障害理解教育の背景や基礎的考え方について講義を行った。
ついで、合計8つの班にグループを分けた。各グループを単位として障害理解教育の模擬授業の計画を約1〜2ヶ月(グループの発表順により準備期間が異なる)にわたって行った。
これは、知的障害児が登場する児童文学作品1編を読んだ上でのレポートを提出し、それをふまえて実施された。
1月より、毎週2班ずつ、各40分間の模擬授業を発表してもらった。発表班以外の学生は、「小学生」になったつもりで授業を受けてもらった。各授業後には、発表に対する授業評価を実施し、内容をまとめたものを翌週以降に全員に配布して、学習が深められるようにした。
すべての班の発表が終わった後に、まとめの授業を実施するとともに、再度、児童文学作品に関するレポート課題を提出してもらった。
ご意見などは
sanagi@e.chiba-u.ac.jp